年会長挨拶
このたび、第31回日本免疫毒性学会学術年会を、2024年9月19日(木)および20日(金)に兵庫医科大学平成記念会館にて開催する運びとなりました。関西地区での開催は第22回大会以来9年ぶりであり、再び関西地区で皆様をお迎えできることを大変嬉しく思っております。
本年会のテーマは「免疫毒性研究から環境・医療を見つめる」といたしました。開催地である兵庫医科大学は、CAR-T療法や免疫チェックポイント阻害療法といった先端医療の拠点であるとともに、環境化学物質であるアスベストの健康被害(クボタショック)への対応で知られ、悪性胸膜中皮腫の症例数は全国でもトップレベルです。私自身も環境化学物質による免疫毒性研究およびワクチン・アジュバントの開発研究に取り組んでおり、その両方の分野で本学会には大変お世話になってまいりました。そのような経緯から、環境と医療の両方に焦点を当てた年会を開催したいという思いを込め、今回のテーマとプログラムを企画いたしました。
1日目のサブテーマは「環境と免疫毒性」とし、特別講演では東京医科大学の善本隆之先生による化学物質の感作性評価法に関する特別講演を予定しております。また、環境とアレルギーに関する最新知見をテーマにシンポジウムを開催し、最先端のアレルギー研究について議論を深める機会としたいと考えております。2日目のサブテーマは「医薬品開発 有効性と安全性」とし、医薬基盤健康栄養研究所の保富康宏先生に霊長類モデルを用いたワクチン開発研究についてご講演いただき、その後、新しいワクチンや免疫療法の開発に焦点を当てたシンポジウム企画しております。このように幅広い分野を議論できる年会となっておりますので、企業の先生方、アカデミアの先生方、学部学生や大学院生の方々、ぜひご参加ください。
また本学会では初年度年会費無料制度を実施しております。初めて本学会にご参加およびご発表いただく方には、初年度の年会費を無料とさせていただきます。免疫毒性学会にご興味のある皆様には、ぜひこの制度をご活用いただき、学会にご参加いただければ幸いです。
兵庫医科大学にて皆様にお会いできるのを楽しみにしております。
令和6年5月吉日
第31回日本免疫毒性学会学術年会
年会長 黒田 悦史
(兵庫医科大学医学部免疫学講座)